大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和42(あ)672 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人辛島睦の上告趣意(補充書も含む)は、憲法一四条違反をいう部分もある

が、覚せい剤取締法三〇条の一〇は、その規定する行為を何人に対しても禁止し、

同法四一条の四、一項九号は、右に違反した者を無差別に処罰するのであるから、

所論違憲の主張は前提を欠き、その余の違憲の論旨は、実質は単なる法令違反、量

刑不当の主張であり、その余の論旨は量刑不当の主張であつて適法な上告理由にあ

たらない。

被告人本人の上告趣意は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらな

い。

なお、職権をもつて調査すると、原判決は、第一審判決の確定した第二の事実に

覚せい剤取締法三〇条の一〇、四一条の四、一項九号を適用しているが、右事実は

覚せい剤使用の罪であるから、同法一九条、四一条一項五号を適用すべきであつた

のに、原判決が覚せい剤原料使用の罪の適条である前記各法条を適用し、かつ併合

罪加重にあたり刑法四七条但書を適用したのは、いずれも法令の適用を誤つたもの

というべきであつて、本件処断刑の範囲は、原判決の適条による場合より刑が重い

のであるが、本件は被告人のみが上告した場合であるから、右違法は、刑訴法四一

一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項本文により、裁判官

全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

昭和四二年一〇月五日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

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